犬や猫の病気の中には、人にうつるものもあります。これを人獣共通感染症と言います。
人獣共通感染症は、世界的には300種類近くもありますが、日本で見られるのはそのうちの100種類ほどになります。その中には、バスツレラ症やネコ引っかき病、イヌ・ネコ回虫症などがあります。このような人獣共通感染症は、ペットの病気に気づかずに感染してしまうことが殆どです。そのため、早めに治療すれば軽症で済むところが、長引いたり重症化してしまうこともあるのです。特に赤ちゃんや高齢者、それに糖尿病などの病気のために抵抗力が低下している人は注意が必要です。
また、基本的な注意事項としては、ペットに触ったり砂遊ぶをした後や、糞を処理した後には必ず石鹸で手を洗うことです。ペットに食べ物を自分の箸で食べさせたり、或いは口移しをしたりすることなどもってのほかです。他にも、ペットと人の食器は一緒に洗わないようにしたり、特に寒いときにはペットと同じ布団で寝たりすることもありますが、これも犬や猫の病気がうつるきっかけとなりますのでやめておくことです。そして、最も重要な事は、定期的に動物病院で検診を受け、必要な予防接種や投薬を受けておくことです。